生活習慣が全く異なるイタリアと日本。暮らし方の違いが間取りにも表れている⁉実存するミラノの新築物件の間取り図を見ながら、二国間の違いを解説します。
アンナ
じつは間取り図が大好きで、ミラノの物件はもちろん、日本の物件の間取り図もネットで見たりしてる。それで、二つの国の間取りにはいろんな違いがあることに気づいた
まき
建物の外観や天井の高さだけじゃなくて、間取りにも違いがあるの?
まずはミラノの新築マンションの1LDK、2LDKの部屋の間取り図を見てみてほしい
ぱっと見で感じる違いは、玄関とリビングを隔てるドアがない・単身者向けじゃない広めの物件でもバストイレが一緒・ベランダが広い、とか?
目の付け所がいいね!結構当たってる。私の考える違いをひとつずつ説明していくね
土足文化なので、玄関がない
家でも靴を履いたままだから、玄関が無くてもいいんだよね。昔の建物は廊下があるものも多かったけど、最近の新築はスペースを省くためにもドアをあけてすぐにLDK、という作りのものが多い
少ないスペースを活用するために廊下がカットされるのはわかる。でもドアあけてすぐリビングは違和感あるな~
私は日本式間取りで育ったから、家に入ってすぐLDKだと落ち着かない感じがするけど、イタリア人は普通に受け入れてるイメージ
バスルームはトイレ・風呂一体型、窓付きが主流
日本のマンションはトイレ・洗面所・浴室がそれぞれ独立した物件が多いけど、イタリアは全てが一つの空間に収まってバスルームです
単身者向けの狭い物件ではバストイレ一緒のこともあるけどね。洗う場所と排泄する場所が同じなのは落ち着かないかも…。イタリアはシャワー派が主流で、バスタブが無い家も多いって言ってたけど、この間取り図はどっちの家にもバスタブあるね
古い家のリフォームではバスタブ無くしてシャワーにする人が多いけど、新築はなぜかバスタブ付きが多いんだよね。小さい子供がいる世帯には便利みたい。あとイタリアのバスルームは窓付きがほとんど!
日本はマンションで浴室や脱衣所に窓がついてるところはレアだね。代わりに浴室乾燥が付いてる
イタリアでも構造的に窓が付けられなくて換気扇のバスルームはあるけど、それだけで物件価値がガクンと下がる
トイレ・洗面所・浴室がセットなら部屋も広くなるし、窓ないと嫌ってのもわかる気がする
部屋の最低面積が広め
これ、1LDKのほうは70平米、2LDKのほうは92平米あるんです
広い!地域にもよるんだろうけど、東京だと1LDKならせいぜい50平米、狭ければ35平米くらい。2LDKでようやく70平米くらいというイメージ
そもそもイタリアは、条例で定められた部屋の最低面積が広めなんだよね。地域によって多少の差はあるけど、たとえばミラノではシングルベッドルームなら最低8平米(4,94畳)、ダブルベッドルームは12平米(7,4畳)は無いと条例違反になる
1LDKだと基本的には寝室は2人用で設計されてるだろうから、最低でも7,4畳は無きゃいけないんだろうね。日本だと5畳の寝室とかふつうにあるから、違いは大きいね
同様に、最低でも17平米(10,49畳)はないとLDKとは名乗れない
日本だと1LDKでは8畳以上でLDKと名乗れるみたい。2LDK以上なら10畳以上、こっちはミラノと同じくらいだね
日本は玄関やバスルーム、独立トイレなど細々とした設備に圧迫されて、居室空間が狭くなっちゃうのかな
キッチンに洗濯機
この間取り図では洗濯機はバスルームやランドリーにあるけど、イタリアではキッチンに洗濯機を置く家も多いよ。どちらかというと古い家で見る
キッチンに洗濯機!?食べ物と洗剤のにおいが混ざったりしそうで抵抗あるな
私の家もキッチンに洗濯機があるんだけど、慣れちゃえば違和感はなくなるよ!
備え付け収納が無い
日本は押入文化を受け継いだのか、クローゼットや靴箱が備え付けの物件が多いよね。イタリアはウォークインクローゼット以外の収納は基本的にありません
自分でクローゼットや靴箱を買わないとダメってことか
新築の場合はね。賃貸なら前の住民が置いてったものをそのまま使えたりするよ!
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